自己PRで趣味を例にアピールする方法【例文つき】
就活における自己PR。
何を例に挙げて自己PRするかは、本人次第。
ゆえに自分が最もPRしたい内容を例に挙げることができるものです。
しかし一方で自由であるがゆえに、何を例にすればよいか迷ってしまうのもまた事実ですよね?
私自身もそう。
就活を始めた頃は、何を例に自己PRをすればよいのかが分からず、なかなか思うような自己PRを作成することができませんでした。
題材選びに苦労した私ですが、結局行きついたのが、自身の「趣味」を例に挙げるというもの。
学生時代の取り組み内容や、その他エピソードも勿論例としては有効なものではありますが、私にとっては「趣味」というものも、自己PRを語る上での大きな武器となったのです。
そこで今回は、何を自己PRの例に挙げようか迷っている人必見。自己PRで趣味を例にアピールする方法について紹介します。
【目次】
- ①自己PRで趣味をエピソードに使うときのコツ
- ②趣味の自己PRの例文
- ②-1.読書
- ②-2.ライブ
- ②-3.旅行
- ②-4.料理
- ②-5.ゲーム
- まとめ
そもそも自己PRとは何のために行い、どのようなことを意識して作成すべきものと思いますか?
「取り敢えず、自分をPRする内容を作ればOK」ということだけしか意識しないで作成している人も非常に多いですが、実際、それでは効果的な自己PRを作成することはできません。
自己PRとは、「企業に対して自身は御社に必要な存在であり、御社にメリットを与えられる存在である」ということを訴えるためのものです。
企業はボランティアで採用活動を行っているわけではありません。
将来その会社に大きなメリット、つまり利益をもたらしてくれるような人材を探しています。
そして企業はそのような人材かどうかを見極めるために、学生一人ひとりの自己PR内容をしっかり聞いているのです。
自己PRの内容からその人の将来性や企業にもたらすメリット等を判断し、合否判断を下しているのです。
したがい、「企業に対して自身は御社に必要な存在であり、御社にメリットを与えられる存在である」ということが明確に相手に伝わるような内容にすることが必須なのです。
では、更に質問。このような、企業への必要性やメリットを伝えるためには、具体的にはどのような内容を踏まえることが大切だと思いますか?
答えはいたってシンプル。
「仕事に結びつく内容」にすることです。
冒頭申し上げたとおり、自己PRをするにあたっては題材は何でもOK。
しかし何でもOKとは言いながらも、あくまで「仕事に結びつく内容」に最終的に文章を持っていかなければなりません。
自己PRの内容を「仕事に結びつく内容」にしなければ、企業はあなた自身の将来像やメリットをイメージすることはできないのです。
この会社で仕事をこなせる人間か否かを判断するためには、「仕事に結びつく」内容でなければ困難なのです。
今まで、自己PRをする目的や意識すべき点に注意が払えなかった人は、これを機に是非理解したうえで臨むようにしましょう。
それでは早速、趣味を例にした自己PR文をいくつか紹介していきます。
何をPRしたいのか、また例をどのように活かしているのかに注目して読んでみてくださいね。
私は「継続力」のある人間です。なぜなら私は英語力強化を目的に、大学1年生から毎日欠かさず通学時に洋書を読み続けてきたからです。年間40冊のペースで、現在までに120冊以上の洋書を読んでいます。「英語力を強化したい。」そんな思いから始めましたが、実際面倒に思う瞬間も多々ありました。しかし継続によって英語力は向上し、TOEICのスコアも200点UPを実現できました。洋書読書の習慣で身についた継続力、そして英語力は自分の武器として今後も活かしていきたいです。
趣味である読書を例に、「継続力」と「英語力」をアピールしています。
先ず注目して欲しいのが、「目的は何で、またそれを果たすために何をし、結果どのような結果となったのか」を明確にしている点です。
ここでの目的は英語力強化であり、その目的を果たす為に取った行動が毎日の洋書読書です。
そして結果として英語力は向上し、TOEICのスコアも200点UPしています。
きちんと目的を持ち、それを果たすために正しい行動を取ったことが明確に分かるようになっているのです。
実はこれ、仕事を進めるうえでも大切なプロセス。
ゆえに、洋書読書を通しての「継続力」、「英語力」アピールの話ではありますが、同時に「きちんと自分は仕事ができる」という話となっているのです。
仕事に繋がる内容にきちんとなっているのです。
また同時に注目して欲しいのは、具体的な数字が出ている点。
年間40冊ペースで120冊以上、スコアが200点UPという形で、具体的に数字を出しています。
これは相手に自分の強みや達成したことを納得させるうえで非常に大切なことになってきます。
いくら「沢山読みました。」、「英語力がUPしました」とだけ言われても、説得力に欠けますよね?
客観的に判断したり、納得したりするためには、具体的なエピソードは勿論、数字の提示はマスト。
これは今回の例だけに関わらず、全部に共通する重要ポイントですので抑えておきましょう。
私の強みは「効率的な行動力」です。なぜなら私は学業とアルバイトをする傍ら、国内37箇所、海外3箇所のライブを鑑賞してきたからです。ライブ鑑賞は時間も費用も掛かるため、学業をしながら短時間で収入を得ることが必須でした。そこでベンチャー企業での出来高制の仕事に就き、効率的に平均週3日働いたことで、学業も趣味のライブ鑑賞もきちんと両立することができました。ライブ鑑賞という趣味が軸となって身についた「効率的な行動力」は、自分の武器として今後も活かしていきたいです。
趣味であるライブ鑑賞を例に、「効率的な行動力」をアピールしています。
先ほど同様、目的や目的達成のためのプロセス、そして結果については明確に記されていますよね?
趣味であるライブ鑑賞をするためには、学業とアルバイトとの両立も必須。
ゆえに時間を効率的に使うために、ベンチャー企業での出来高制の事務職に就いて、趣味も学業もアルバイトも三つ全て満足いく結果に導いたと言っています。
また「効率的な行動力」というのは、仕事においても非常に貴重な能力。
仕事に繋がるエピソードになっているのは間違いありません。
そして具体的な数字に関してもきちんと提示されていますので、説得力がありますよね?
またこの例に関しては、「ベンチャー企業での出来高制の事務職」というのもポイントです。
学生が就けるアルバイトには様々なものがありますが、このような仕事は企業にとっても非常にポイントが高いのです。
それはなぜか?
パソコン操作や社会人としてのマナーといった仕事の基礎となるような部分を学んできているからです。
実際、私は学生時代にこのようなアルバイトをしていたのですが、企業の担当者からは非常に興味を持たれましたし、好感を抱かれました。
もしアルバイト先に迷っているのであれば、ベンチャー企業でのアルバイトは一つおすすめです。
このようにライブを例に挙げますと、「アクティブ」、「好奇心旺盛」といったイメージワードがライブと結びつきがちですが、そのようなことはありません。
結び付け方によっては、様々なものと結び付けられるのです。
私は「計画性」のある人間です。なぜなら学生時代、トラブル無く東南アジア9カ国を一人旅することができたからです。治安や風習の事前確認は勿論、便利な会話フレーズの確認、日本の千代紙や雑貨を持参したことで、現地の人と会話ができ、友人を作ることもできました。これは、私自身が事前にリスクを考えたうえで計画を練ることができたからであると考えます。この経験でより一層強まったこの能力は、社会人になっても是非強みとして活かしていきたいです。
趣味である旅行を例に、「計画性のある人間」ということをアピールしています。
東南アジアの一人旅を成功させるという目的達成のために、具体的にどのようなことを考え何をしたのかが短い文章の中でも表れていますよね?
旅行を例に挙げてはいるものの、事前のリスクヘッジをしっかりやっているさまがよく理解できると思います。
そして同時にその能力は、将来仕事においても十分活かすことのできる能力であるということも容易に想像できますよね?
旅行が趣味の人は多数いらっしゃると思いますが、なかなか旅行を例に自己PRすることは難しいのも現実です。
と言いますのも、なかなか他のエピソードと比較しても、「第三者を巻き込んで何かを行った」ですとか、「ある問題に対してどのように対処したか」といったことをアピールできる文章を作るのが難しいからです。
何も考えずに作ると、ただただあらゆる国や地域を訪問しましたという旅行好きアピールだけの文章になりかねません。
旅行を例に挙げる際には、必ず仕事に結びつくための内容に仕上げるよう注意しましょう。
私は「柔軟性」のある人間です。なぜなら、料理好きである点を活かして、アルバイト先で新メニューの考案5つに携わったからです。メニューの考案には顧客目線として味・値段にこだわることが大切でしたが、一方で店側としては提供しやすさにも考慮する必要がありました。そこでそれらを踏まえながら、趣味の料理で培った自分なりのアイディアを提案したことで、見事両者にとってベストなメニューを完成することができました。この経験や強みは、社会人になっても是非活かしていきたいです。
趣味である料理を例に、「柔軟性」をアピールしています。
柔軟性を説明するものとして、きちんと両者の立場に立って考えていることを明記していますよね?
また同時に、両者にとってベストな方法を考えています。
まさにWin-Winな関係を築いたわけです。
今回のようなアルバイト先の飲食店での新メニュー考案の仕事に関わらず、あらゆる仕事に繋がるものというのは一目瞭然ですよね?
また「趣味を強みとして仕事に活かせることができた」という点も注目すべき点です。
実際問題、自らの趣味をきちんと仕事に活かせている人というのは少ないもの。
私自身も趣味は趣味としてありながらも、それを仕事には活かせていません。
あくまで趣味は趣味、仕事は仕事という形で分かれているのが現状です。
しかしこの例のように、趣味を仕事に活かせるというのは非常に素晴らしいこと。
それは本人にとっても、企業にとってもです。
それはなぜか?
ストレスがその分溜まらないからです。
気持ちよく仕事ができるだけでなく、スムーズに進むからです。
柔軟性もそうですが、自身の趣味を強みとして仕事に活かせている点は、企業にとっても非常に魅力的に映るのです。
この人が就職先に選んでいる企業が、「食」に関わるような業界であれば、特に効果的なものとなるでしょう。
私は学生時代、ゲーム好きを活かして、アルバイトとして20個ものゲーム製作に携わりました。現状のゲームに対する要望や不満を消費者サイドの目線として提案することで、自身の趣味を活かしながら、製作現場の一員として能力を発揮できました。この経験はあくまでゲーム会社でのアルバイト経験ではありますが、「チームで仕事を進めていく上でのプロセス、計画性、柔軟性」を学べたと思っています。したがいこの経験で学び、身に着けたことは、社会人になっても是非活かしていきたいです。
趣味のゲームを例に、「チームで仕事を進めていく上でのプロセス、計画性、柔軟性」をアピールしています。
これまでの自己PRの方法とは、少々言い回しの異なる方法でアピールしているのが分かると思います。
冒頭に「私は○○です」と最もアピールしたい部分を持ってきてPRするのが最も分かりやすいですし、インパクトも大きいです。
しかし、時には学生時代に取り組んだことを聞かれ、それを用いて自己PRをする必要も出てきます。
そのような場合には、今回のような形でPRすることが大切です。
何を行い、何を学び、そして何が強みとなったのかがきちんと理解できると言う点では、先ほどまでのものと同じです。
状況に応じて自己PRの方法を変えるということもまた大切。
常に採用担当者から、「自己PRしてください」とストレートに言われるわけではありませんので、何パターンか用意しておくと良いでしょう。
急な要求にも冷静に対処できますよ?
冒頭より申し上げているように、自己PRの題材に縛りはありません。
何を例に挙げようと自由なのです。
したがい、もし題材に迷ってしまったら、今回のように自身にとって最も身近な趣味を考えてみましょう。
趣味を題材に取り上げる際の注意点にさえ気をつければ、どのようなものでもきちんとした自己PRとしてきちんと成り立つはずです。
あくまで題材はあなた自身の強みやアピールポイントを説明する「題材」です。
相手が納得いく説明をするための「題材」なのです。
今回挙げた例文やポイントを参考に、是非、あなたにとっての最強の自己PRを作ってみてくださいね。