自己PRの書き出しでおすすめの言い回し7つ【例文つき】

 

自己PRの書き出しでおすすめの言い回し7つ【例文つき】

 

就職活動や転職活動では、志望先に向けて自己PRの文章を書くことが多いでしょう。自己PRが上手くできれば、面接官の目に留まり、書類選考が通過して面接に進むことが出来ます。

 

しかし、いざ書こうとすると、どう書いていいのか悩むのではないでしょうか。普段学校生活や仕事で、自分の強みをアピールする機会は意外とないものです。また、控えめな性格の人は、自分をアピールすること自体抵抗感があるでしょう。

 

そうでなくても、新卒だったり、社会人でも転職未経験者だったりすると、やはり自己PRの仕方に戸惑うものです。特に、最初の書き出しをどうしたらいいのか、その時点で困るでしょう。

 

そこで今回は、自己PRの書き出しでおすすめの言い回しについて、ポイントを7つに分けてご紹介しましょう。こうすれば面接官の印象に強く残り、面接にこぎつけられる可能性が高まるというような、上手い表現の仕方をご説明します。

 

その際、具体的な例文つきでご説明しますので、よりイメージを持ってもらいやすいでしょう。それを参考にして、自分の場合に上手くアレンジして使ってみてくださいね。

 

 

@結論としてアピールポイントをまず明らかにする

 

自己PRの書き出しでおすすめの言い回し7つ【例文つき】

自己PRは自分のことをアピールするものなので、その内容自体は基本的に自分中心で述べて構いません。ただ、その述べ方については、志望先の担当者の立場に立って考える必要があります。

 

志望先の担当者は、採用業務だけを行っているとは限らず、他の人事業務も抱えている場合があり、そうなると非常に多忙です。仮に採用だけ行っていても、新卒の採用時期には膨大な量の自己PR文を読むことになり大変です。

 

中途採用で転職希望者の自己PR文を読むにしても、大手企業などで大量の募集をかけている場合は、やはりそれなりに多くの自己PR文に接することになります。

 

その際に、書き出しからだらだらとよくわからないことが書かれていたら、イライラしてそれだけで読む気がしなくなるでしょう。また、そのような書き方しかできないなら、ビジネス文書もまともに書けないと失格の烙印を押されかねません。

 

そこで、そうした志望先の担当者の立場に立って、書き出しはまず結論から示す必要があります。

 

具体的には、自分の強みとしてアピールすべきポイントを、ずばり明確に示すことが大切です。

 

例えば、自分の強みの社交性を生かし、営業を志望するとします。

 

その場合は「私の強みは社交性です。初対面でも相手が話しやすい雰囲気を作り、自然にコミュニケーションを取りながら、信頼関係を構築できます」などと書きます。

 

これは一例ですが、とにかく自分の長所はこういう点であり、これをとにかくアピールしたいのだということを、書き出しで真先に示さなければなりません。それができれば、相手は内容を予測でき、安心して読み進めることができます。

 

A自分が最もアピールしやすいポイントに絞る

 

自己PRの書き出しでおすすめの言い回し7つ【例文つき】

また、そうした強みをアピールする際には、自分の過去や現状をふまえて、最もアピールしやすい点を強調することが大切です。そうすることで、説得力が強まりますし、自己分析ができていることも伝えられます。

 

例えば、新卒で就職活動する場合、まだ仕事の経験がないので、職務経験やそこで得たスキルをアピールすることはできません。

 

それでも、これまでの勉強や部活動、アルバイトなどの経験から、自分の資質をアピールすることは可能です。

 

例えば、「私は事務処理が得意です。部活動の会計係として、会費の収集や管理、支出などを一手に引き受けてこなす中で、効率性と正確性のバランスを図りながら仕事をし、この資質を磨いてきました」などと示すとよいでしょう。

 

一方、社会人になってから転職活動する場合は、職務経験とそれによるスキルをアピールできます。その中でも、特に同じ職種で転職するケースでは、そうした経験やスキルを十分強調すべきです。

 

例えば、同じ営業職で転職する場合「私には営業経験で得た提案力があります。10年のコンサルティング営業を通じて、顧客のニーズを引き出し、それに応える提案型営業を行い、この力を養ってきました」などと訴えるとよいでしょう。

 

逆に、まったくの未経験の仕事に転職することもあるでしょう。

 

その場合は、職務経験やそれに関するスキルはアピールしにくいです。そこで、強い意欲を前面に押し出すことが大切です。

 

例えば「私の長所は積極性です。人事異動や配置転換で未経験の仕事に取り組む際も、必要なことを自分で調べ、周囲の人に臆せず聞き、自ら動いて経験を重ね、会社の戦力に早くなれるよう努力してきました」などと訴えるとよいでしょう。

 

このように、資質、経験やスキル、意欲など、アピールポイントは多々あります。

 

ただいずれにせよ、志望先の仕事との関係において、自分の中で最もアピールしやすいポイントを重視し強調するようにしましょう。

 

B最初に一言で示し、その後より具体的に書く

 

自己PRの書き出しでおすすめの言い回し7つ【例文つき】

これまで示してきた例文からおわかりになると思いますが、アピールポイントの示し方は一工夫しましょう。

 

まず初めに、自分の強みをずばっと一言で伝えます。そのうえで、それが具体的に何なのか、もう少しわかりやすく説明します。

 

例えば「私には新たなものを生み出す力があります。研究開発部門で、新商品の企画・開発・商品化の仕事に携わり、顧客の『実はこんなものが欲しかった』の声に応えられるようにして来ました」などという感じです。

 

この場合、まずは「新たなものを生み出す力」というように、自分の強みを端的に示しています。そのうえで、「研究開発部門で……して来ました」というように、その強みがどういうものかをより具体化しています。

 

こうすることで、結局何をアピールしたいのかが最初にはっきりとわかり、そのうえでそれがどういうものかがすぐにイメージしやすくなります。

 

その結果、志望先の担当者も納得がいき、その先を読み進めようという気になるでしょう。

 

C借りてきた言葉ではなく、自分の言葉で書く

 

自己PRの書き出しでおすすめの言い回し7つ【例文つき】

先ほど、志望先の担当者の立場になって考えるべきだという話をしました。

 

つまり、担当者は普段の仕事で忙しいうえに、数多くの自己PRを読まなければならないので、それに配慮して結論である強みから示すべきだ、ということです。

 

そして、同じ理由から、借りてきた言葉ではなく、自分の中から出てきた自分なりの言葉で書くことも大切になります。

 

担当者は毎年数多くの自己PRに接しているため、ただですら読み飽きているはずです。

 

しかも、仕事でアピールすべきポイントは大体似ているので、アピールの仕方も似通ったものになります。

 

そのため、就職活動や転職活動の本やサイトに載っているような、誰でも書ける汎用的な言葉で書かれていると、「またこれか」「本当にこれがこの人の強みなのか」などというように、うんざりしたり不信感を持ったりするでしょう。

 

そもそもどんな人でも、一人一人してきた経験や持っている資質、身に付けたスキルなどは違うものです。

 

そして、それこそ担当者としては知りたいのです。その個性を把握して生かそうとしているのかを見極めたいわけです。

 

それをふまえ、自己PRをする際の言い回しも、手垢にまみれた借りてきたような言葉は避けて、自分の中から自然に出てきた自分なりの言葉で示し、説得力を持たせましょう。

 

最初の一言は、まず端的に強みを伝えるために、ある程度見慣れた言葉になってもやむを得ないでしょう。それでも、それに続く具体的な説明では、出来る限り自分なりの表現を心がけるべきです。

 

例えば、「私の強みは問題解決能力です。顧客とのトラブルなどが生じた場合も、関係部署との連携不足といった原因を突き止め、マニュアル整備や会議の定期開催といった対策を立てて実行するなどして、この力を養ってきました」などです。

 

「問題解決能力」という言い回し自体はよく聞くものです。

 

しかしその後では、顧客対応の経験を例示し、問題の原因を分析し対策を立てて実行していくプロセスを示すことで、独自性と説得力を持たせています。

 

このように、「この人ならではの資質や経験から導き出された強みなのだな」と納得してもらえるように、自分の言葉でアピールすることが大切です。

 

D自信を感じさせる言い回しにする

 

自己PRの書き出しでおすすめの言い回し7つ【例文つき】

自己PRというのは自分の強みをアピールするわけですから、弱気になって消極的にしても説得力は生まれません。

 

控えめで謙虚なのは一見美徳に思われますが、自己PRでそれをし過ぎると逆効果になります。

 

これも志望先の担当者の立場で考えるとわかります。もし「私にはどちらかというとコミュニケーション能力がある方だと思います」などと述べたら、どう思われるでしょうか。

 

「どちらかというと」「と思います」のように言われたら、「そんなに自信がないのかな」「それが本当にこの人の強みなんだろうか」などと疑問を抱かれてしまうでしょう。

 

そこで、自己PRをする際には、「私には、人と信頼関係を構築できるコミュニケーション能力があります」などというように、自信を持って言い切るようにしましょう。

 

そうすれば、言い回しを通してその積極性が伝わって来て、「ここまで自信を持って言い切るからには、それなりに豊富な対人の経験を積んできて、コミュニケーションを十分に図って来たのだな」と納得してもらえるでしょう。

 

たしかに、自信も過剰になると嫌味に聞こえて、マイナスに評価されてしまいます。ただ、そうならないようにさえ注意すれば、基本的には自信を感じさせる言い回しにすべきです。

 

E根拠も簡潔に示しておく

 

自己PRの書き出しでおすすめの言い回し7つ【例文つき】

これまで説明してきたように、自己PRの書き出しでは、まずはアピールポイントを示すことが肝心です。「あなたの強みは結局何なんですか?」という疑問に対し、初めに答えてしまうことが大事です。

 

ただ、それだけでは「本当にそれが強みなの?」という疑念を抱かれてしまいます。

 

そこで、その根拠も端的に述べておく必要があります。詳細は後で説明するとして、書き出しでも短めに示しておくとよいでしょう。

 

例えば、先ほど問題解決能力の例を挙げました。以下の例文を再度読み返してみてください。

 

「私の強みは問題解決能力です。顧客とのトラブルなどが生じた場合も、関係部署との連携不足といった原因を突き止め、マニュアル整備や会議の定期開催といった対策を立てて実行するなどして、この力を養ってきました」

 

これは、最初に強みを示し、その後具体的に述べています。その具体化する部分で、根拠も同時に説明しているのです。

 

つまり、顧客とのトラブル処理の経験で、この問題解決能力を養ったというように、経験を根拠として述べているわけです。

 

こうすれば、書き出しの時点でわかりやすさと説得力の双方を示すことが出来て、よりよい言い回しになります。

 

Fアピールポイントを生かす意欲も示しておく

 

自己PRの書き出しでおすすめの言い回し7つ【例文つき】

上記のように、根拠を示して説得力を持たせることは大切です。

 

ただ、あくまでの自己PRですから、自分を強くアピールしなければなりません。そのためには、自分はこうしたいのだという意欲をしっかり示すことも重要です。

 

例えば、上記の問題解決能力の例文で言うと、最初に簡潔に強みを示し、それを具体化しつつ根拠を述べます。

 

その後で、以下のように意欲をアピールしてみましょう。

 

「こうして養った問題解決能力を生かして、今後は経営コンサルタントとして、クライアント企業の経営上の問題の解決を支援し、その業績向上と発展に貢献していきたいと強く希望します」

 

つまり、過去の経験で培ってきた強みを発揮し、志望先の業務にかかわる仕事を行い、社会に貢献していきたいということをアピールするわけです。

 

ここまで述べれば、自己PRの書き出しとしては完璧と言えるでしょう。

 

まとめ

 

自己PRの書き出しでは、どのような言い回しにするかで、志望先の担当者に持たれる印象が大きく変わってきます。

 

第一印象が悪くならず、むしろ好感を持って読み進めてもらえるように、注意しなければなりません。

 

まずは最初に、自分がアピールしたいポイント、すなわち強みを簡潔に示しましょう。なお、それは資質や経験、意欲など、志望先との関係に配慮しつつ、自分にとって最もアピールしやすいものを選ぶべきです。

 

また、そのように最初に簡潔に示したうえで、その後より具体的に説明し、わかりやすくする必要があります。その際、ありふれた言葉は避けて自分の言葉で述べ、さらに自信を持って積極的に示すようにしましょう。

 

このように強みを示したうえで、その根拠も端的に述べて説得力を持たせます。その際、上記の具体的な説明の部分で、同時に根拠も述べるようにするとよいでしょう。

 

最後に、それを生かして社会に貢献したいと言った、今後に向けた強い意欲をアピールすることも忘れてはいけません。

 

以上のように、強みの簡潔な表示、根拠を兼ねた具体的な説明、今後に生かす意欲を書き出しで明らかにしましょう。その中で、わかりやすさや具体性、積極性、説得力、意欲などを感じさせるように、言い回しに気を付けることが大切です。

 

今回随所で取り上げた例文も参考にしながら、好印象を持たれるように、自己PRの書き出しの言い回しを工夫してくださいね。