自己PRの書き方を例文を交えてお伝えします
自己PRの書き方はいたってシンプルです。
- 自分の強みを明確にする
- 強みが活かされたエピソードを考える
この2つだけです。
自己PRとはあなたが得意としていることや強みをアピールする場所です。
つまり、応募先に「自分はこんな強みがあるので貢献できますよ」というメッセージを伝えるのが目的です。
そのため、まず応募先の仕事に関連する強みを見つけるところからスタートしましょう。
その後、その強みが活かされたエピソードも考える必要があります。主張したことを立証するのは当然ですよね?
「私の強みは協調性です」とアピールするだけでは、採用担当者も納得できませんからね。「なんでそう言えるの?」と疑問を抱くのは当然です。
そこで、「学生時代、◯◯や◯◯をしてきたんです。特に、◯◯ではこんなことがあり、そのとき◯◯していい結果を残すことができたんです。」など、結論の後に立証エピソードが必要となります。
それぞれ順に詳しく解説していきます。
自分の強みを明確にする
では、まず自分の強みを見つけることからスタートするわけですが、最初にお伝えした通り仕事に関連する強みでないと意味はないということを理解しておきましょう。
当たり前ですが、例えば飲食店の仕事なので「足が速い」「本を読む」などのアピールはNGとなります。
@ツールで強みを見つける
それでは、具体的な強みの発見方法ですが、最も簡単なのがこのツールを使う方法です。
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Aエピソードから見つける
次にご紹介するのはエピソードから見つけるという方法です。
就活生を例にすると、今まで頑張ってきたこと。大変だったこと。などを紙にでもなんでもいいんで書き出していきます。
- 登山
- フルマラソン
- サッカーサークル
- 居酒屋アルバイト etc
その書き出したものの中から共通項を探していきます。
例えば、上記例でいくと、登山・フルマラソンは似ていますよね。そこから、なぜこの2つを頑張ってきたんだろう。
または、この2つを頑張ったことで成長できたことってどういう部分だろう。などと考えていきます。
登山・フルマラソンから想像できることは、「自分を高めることが好き」「粘り強さ」「チャレンジ精神」などでしょうか。
であれば、「チャレンジが私のモットーです。」「困難なことでも諦めず最後までやり遂げられるのが私の持ち味です。」などのアピールでもいいですよね?
立証エピソードとして、登山・フルマラソンの話をすればいいだけですからね。
B志望企業ベースで見つける
最後の方法は、志望企業ベースで強みを考えていくという方法です。
どういうことかというと、例えば事務職志望の場合、事務職で必要とされるスキルは何か?をまず考えます。
- サポート力
- 協調性
- コミュニケーション能力
- コツコツ etc
その考えたスキルを発揮したエピソードが過去にあったかを検証していき、もしあればそれを自己PRでアピールしようとなるわけです。
結局Aで見つけた強みが応募先の仕事で必要なスキルと一致するかは未知数です。
そのため、Aの方法で探しても見つからない場合は、志望企業ベースで強みを探すのがいいでしょう。
強みが活かされたエピソードを考える
強みよりも難しいのがこの立証エピソードです。自己PR文の7割はエピソードが占めますからね。
エピソードで意識して欲しいのは、とにかく具体例をもって立証するということです。
就活であれば大学生時代、転職であれば現職や前職の仕事を具体例に立証していけばいいです。
「私の強みは◯◯です。例えば〜」や「私の強みは◯◯です。なぜなら〜」といった感じで、自然に文章を続けていけばOKです。
一つポイントを挙げれば、立証エピソードに入る前に一つ過去の話を取り入れることです。それだけで、説得力のある文章になりますからね。
「私の強みは◯◯です。小学生から高校3年生まサッカーをしていことが影響していているのですが、学生時代を経て更に磨きがかかりました。例えば〜」
上記のように、結論と立証エピソードの間にワンクッションを挟むことで、過去から未来と話が繋がり話がイメージしやすくなります。
STARモデルを取り入れる
ワンクッション後のエピソードについては、STARモデル(Situation、Task、Action、Resultの頭文字)の考えが非常に役立ちます。
これは、面接官が求職者への深掘り質問をする際に活用されているもので、これをそのままエピソード内に取り入れようということです。
- S:Situation (状況) どのような状況で、どういう活動をしたのか
- T:Task (役割) 自分の役割は何か
- A:Action (行動) どういう意識で、具体的にどういう行動を行ったのか
- R:Result (結果) どういう結果を手に入れたか
もちろん文字数の関係で全てを取り入れるのは難しいですが、一度、STARモデルを取り入れ文字数は気にせず書いてみてください。
その後、文字数を調整して立証エピソードを仕上げてみましょう。
Situationの部分などは面接官が最も知りたい部分でもありますが、そこまで文字数を使えないのでシンプルな形でもいいでしょう。
また、履歴書やエントリーシートでは核心は触れずに書いて、面接官にあえて面接で聞いてもらうようにするのも一つの方法でもあります。
大事なのは、結論に対してしっかり立証できているか?どうかです。
そこさえ見失わなければ、合格点は取れるはずです。
締めはシンプルな形でいい
自己PRの締めは、そこまで深く考えなくてもいいです。
基本は入社後の豊富を掛けばいいですが、社交辞令的に軽く触れる程度でいいです。
採用担当者も締めの部分はそこまで気にして読んでいないので、「この強みを生かして、貴社では◯◯に貢献していきたいです。」などシンプルな形でOKです。
もちろん、履歴書など字数が限られている場合は、エピソードで完結させてOKです。入社後の豊富まで書く必要はありません。
200字程度のESの自己PRでも同様です。一番重要なのは、あくまでもエピソードですからね。
それと、稀に字数が足らないからだと思いますが、「何卒よろしくお願い致します。」「よろしくお願いします。」などのどうでもいい文章は書かないでください。
書くメリットがありませんからね。字数が足りずに書いてるだけでは?と思われかねないです。
自己PRの例文
これまでのことを踏まえて例文をみていきましょう。最初はダメな例です。
悪い例
学生時代で頑張ったのは、大学受験である。高校一年次に受けた初めての総合模試で、学年400人中100位前後であった。私はこの結果に満足いかず、なぜこのような結果に陥ったのかを考えた。私はそこから授業の進度等に関わらず、参考書を使って独学で勉強することにした。また当時サッカー部に所属していた私は、帰宅後は疲れていたため、効率的に勉強を進めるように、朝型生活に切り替えた。具体的には朝4時には起床して、登校時間まで勉強するというものであった。 その結果次の模試では学年一位になることが出来た。その後も同じような勉強法を継続し、その成績を維持し、志望校に合格することができた。それ以降、私は朝型生活に切り替え、授業などの受動的な学習だけでなく、能動的に学習を行うようになった。学習以外でも常に能動的な姿勢を保ち、大学入学後は、通常三年次から行う交換留学を 二年次から、給付型の奨学金をもらって、スタートすることができた。
なぜこれが悪い例だか分かりますよね?
まず、結論です。就活の場合、自己PRと学生時代頑張ったことを別々の設問であるケースが多いので、自己PRの冒頭に「学生時代頑張ったことは〜」で始めるのはおかしいです。
「自己PRをしてください。」と聞かれているのですから、しっかり冒頭でアピールしなければいけません。
それに、就活の自己PRですから、大学時代のエピソードを書くのが原則です。大学受験を頑張ったのはわかりますけど、大学入学してから何頑張ってきたの?となります。
良い例
統率力があることが私の強みです。具体的には、常に周りの状況を理解し、臨機応変に対応しようと心がけています。実際に、学生時代のバレーボール部で部長を務めました。常に部全体の雰囲気やモチベーションの管理といったチームを一つにまとめるだけでなく、練習試合の手配や、大会への登録、予算の管理などの事務的な面でもまとめ役として貢献しました。この強みを活かして貴社ではチームのリーダーとなって他の人たちの雰囲気やモチベーションを管理しつつも自分の仕事をこなす人材となって貢献していきたいです。
この例文は約250文字ですが、王道のシンプルな自己PRです。
この自己PRがなぜ良いのかというと、抽象的な強みを自分の言葉で言い換えている点です。
「統率力」というのは抽象的なので、人によって解釈が異なってしまいます。それを、「具体的には〜」という流れで、自分なりの統率力を表現してています。
字数制限の影響でエピソードにそこまで深みがないですが、十分合格点です。締めはもう少し短くてもいいかもしれないですけどね。
それと、面接ではかなり深いところまで質問されるのは間違いないので、STARモデルを参考に、回答内容は用意しておくのがいいでしょう。
もっと例文が見たいという場合は、自己PR例文一覧!のカテゴリをご覧ください。
アピール別と職業別に分けて、多数の例文を掲載していますので参考になるはずです。双方とも、就活・転職の2パターンに分けています。
アルバイト・就活・転職の自己PRの違い
では、次に状況別に何を意識すべきかについてお伝えさせて頂きます。
アルバイト
ぶっちゃけた話、アルバイトの自己PRはそこまで重要ではありません。アルバイトの場合、履歴書に自己PRを書くと思いますが、学生の場合は特に、これまでバイト経験なんてない方の方が多いです。
それは応募先も承知なので、ありきたりの内容でいいです。先方は、顔写真だったり自己PR以外の要素で、書類選考をしています。
なので、これまで頑張ってきたことや、大切にしてきたこと。こういったことを中心に書けばOKです。
それより、顔写真や丁寧に字を書くことを意識してください。そっちの方が、通過率を上げてくれますからね。
就活
就活の自己PRは履歴書というよりOpenESを含めたエントリーシートでしょう。
先程も触れましたが、就活の自己PRで大切なことは、まず大学生時代のエピソードを書くということです。
それと、学生らしさを意識してください。企業は学生にすごい経験や結果を求めていません。平凡な経験しかしてない学生が8割以上ですからね。
なので、エピソードの内容は、あなたの考えや思いが伝わるように、「なぜ?」を意識して書くようにしてください。
「どういうきっかけで◯◯をしようと思ったのか?」「なぜ頑張ろうと思ったのか?」などです。それを書くだけで印象は変わりますからね。
エピソードの内容なんて、サークルやアルバイトを書く学生がほとんどですが、「なぜ?」の部分は人それぞれです。
アルバイトを始めたきっかけや、成長速度。考え方。などそういうところで、自分の色を出すように心掛けましょう。
転職
転職は、職務経歴書の自己PRがメインになりますが、自己PRでは仕事のスタンスを書くだけでもOKです。
基本、職務経歴書自体が全て自己PRのようなものです。
なので、職務経歴や活かせるスキル・経験などで主にアピールしたい実績・結果などを書いてしまっている場合もあります。
そうなれば、自己PRで改めてそのことについて書く必要はないかもしれません。
箇条書きで、自分が経験してきたことや持っている強みを書くのもいいですし、仕事をする上でどういうことを大切にしているかを書くのもいいです。
自己PR欄だけでなく職務経歴書全体で自分をアピールすることを心掛けましょう。
まとめ
基本的な書き方についてはこのページでまとめていますが、細かな点につきましては個別記事に掲載しておりますので、そちらをご覧ください。
また、当サイトでは例文も多数掲載していますが、自己PRに答えはないということは頭に入れておいてください。
自己PRにテクニックはありません。企業によって考え方も違いますし、採用担当者によって基準も多少なりとも異なります。
そのため、自分が採用担当者の立場になり、どういう自己PRだったら、「一度、面接で会って話してみたい」となるかを考えて作成するようにしてください。
それが、一番の自己PRの書き方です。相手の立場になって書くだけで、いい自己PRに仕上がりますからね。
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